自分でプログラミングして自由にカスタムできるハイテクロボット犬『Mini Pupper2(ミニぷぱ2)』をご存じでしょうか
ラズベリーパイというマイコンをベースにカメラやAI、マイクなどを搭載しており、カスタム次第で様々な機能を実装できる犬型ロボットです。
すでに海外では発売しているようなのですが、日本では2025年2月にMakuekeで販売開始されました。
プログラミング知識ゼロの私が実際どこまでできるのか、詳しくレビューしていこうと思います。
この記事について
この記事はMangdang株式会社様より製品を提供していただき作成しております
Mini Pupper2(ミニぷぱ2)とは?
見覚えのある四足歩行ロボットがミニサイズになってやってきました。
これまで四足歩行ロボットと言えば、高度な技術が必要かつ高価な物でした。
そんな四足歩行ロボットを簡単に楽しめるという目標のもと開発されたMini Pupper(ミニぷぱ)の後継機がMini Pupper2(ミニぷぱ2)です。
一般的なラジコンとして使うのは勿論、プログラミングでカスタムすることで自分だけのロボット犬に成長させることが可能なのが最大の特徴
こう見えてAIやカメラ、LiDARなどの先端技術満載のハイテク犬なのです。
CPU | Raspberry Pi Compute Module 4(CM4) |
マイク/スピーカー | あり |
I/Oインターフェース | USB-A×1,HDMI micro×1, |
スクリーン | 320×240 |
バッテリー容量 | 1000mAh |
OS | Ubuntu22.04 |
ROS | ROS2 |
ジェネレーティブAI | ChatGPT,Gemini,Claude |
サイズ | 209×109×145mm |
重量 | 465g |
一般販売価格 | 109,116円~ |
Raspberry Pi(ラズパイ)というマイコンが搭載されているので、工夫次第で様々な機能を実装できるということですね。
OSのUbuntuは初めからインストールされています。
Mini Pupper2はMakuakeで購入可能
一般販売価格 | Makuake価格(超早割) | |
組立完成版(税込) | 118,027円 | 64,900円 |
DIY版(税込) | 109,116円 | 65,900円 |
※価格はリターンの一例です
Mini Pupper2は2025年2月3日よりMakuakeで販売しております。
普通に買うと10万円以上してしまうのですが、このタイミングだと最安で約6万5000円で買えるので相当コスパが良くなっているのでおすすめ
Mini Pupper2の開封&外観レビュー
サンプル品だからか、専用の箱はありませんでした。
実際の物はちゃんとした箱に入ってるのでしょうか。
組立完成品は箱から出したらこの状態
無機質なのにどこか可愛い
先代のMini Pupperは外装が全て3Dプリンター製だったのですが黄色いパーツは全て成型品に変わってクオリティが上がっています。
お尻はスピーカーっぽいけどただの通気口
メインフレームや脚はカーボン製で軽量かつかなり頑丈な仕上がり
カメラ周辺は3Dプリンター製のようです。
バッテリー充電はMicro USB
Mini Pupper2でできること(プログラミング知識なし)
Mini Pupper2はプログラミング無しだとどこまでできるの?
気になるところだと思います。
スマホやコントローラーを使った操作
同じWi-FiにMini Pupper2とスマホまたはPCを接続することでラジコンのように操作することができます。
また、DualShock4などのBluetoothを搭載している汎用コントローラーでも操作可能です。
私は今回はお借りしたコントローラーで操作しました。
AIを使った会話
Mini Pupper2はデフォルトで中々優秀なAI(大規模言語モデル)を搭載しています。
一般的な会話は勿論、あらゆる質問に答えてくれるのでなんでも知ってるペットのようにコミュニケーションも可能
ただしデフォルトだと「音楽をかけて」や「前進して」のような外部に影響を及ぼす操作はできないようです。
プログラミングができる人は是非本物のペットのように成長させてあげてほしいです。
写真撮影+AI認識
カメラはAIと連動しているので被写体を認識可能です。
例えば食べ物だとざっくりとカロリーを計算してくれたり、本を認識してどのような内容かを説明してくれたりします。
認識精度はそこそこといった感じで、たまに間違えますが結構ちゃんと答えてくれるのでびっくりです。
じゃんけん
「じゃんけん」コマンドでじゃんけんが唐突に開始します。
被写体を認識し、勝っていたら「You Win」、負けたら「You Lose」と言ってくれるミニゲーム
それだけと言ったらそれだけなのですが、これは中々高度な画像認識を用いたサンプルではないでしょうか。
このように画像認識で色々なカスタムができる可能性を秘めているということだと思います。
Mini Pupper2でできることの例(プログラミング上級者)
さて、ここからは私からすると意味不明な領域です。
ネットで色々調べてはみましたが、まとまった資料も非常に少ないので知識ゼロの人にとっては何を言ってるのかわからないといったのが正直なところ
できることの一例を集めてきたので紹介いたします。
LiDARを使用したマッピング機能
別売のLiDARセンサーを使うことで周囲の物体までの距離を認識することで3D化することができます。
それにより3Dマップを作成することで指定の位置に自動で移動させたり部屋を巡回させることも可能に
まるでルンバのように賢く部屋で遊ばせることができるようになるということです。
背中や頭に搭載されたタッチセンサーを使った動きの実装
Mini Pupper2には背中や頭に合計4つのタッチセンサーが搭載されています。
PC上で操作を割り当てることで、頭を撫でたら喜んだり、背中をさするとお座りをさせたりすることができるようです。
恐らくただのトリガーなので、プログラミング次第では別の機能も割り当てることができるのではないかと思います。
カメラを利用したライン追従機能
カメラを下に向けて黒い線を認識させることでラインに沿って歩かせることもできるようです。
カメラを利用したジェスチャー認識
あっち向いてホイのように、指の向いた方向を認識させてアクションを発動させることもできます。
これが可能ということは「お手」や「待て」もプログラミング次第ではできそうな気がしますね。
限界まで本物のペットに近づけたミニぷぱを見てみたいところです。
オブジェクト認識
物体を認識させて、カメラの追尾AFのように追跡させることが可能です。
サンプルの動画ではかなり自然に目で追いかけていました。
Mini Pupper2を実際に使ってみてできたこと
プログラミング知識ゼロの私が、基本操作以外にどこまでできるのか
ChatGPTを駆使して2週間程やってみた結果・・
顔の画像や音声を変えたり、ボリュームを調整したりといった基本的なところまでしかできませんでした。
この基本的なところに行きつくまでにも、ターミナルでコマンドを入力してデスクトップ環境をインストールしてエラーには対処して・・
と中々時間がかかりました。
起動して無事Bluetoothマウスとキーボードを接続するところまでいけば顔の変更などはそこまで難しくはありません。
Mini Pupper2の開発に必要なもの
Mini Pupper2は本体だけでは開発できません。
最低でも以下の3つは必要なので購入したら準備しておきましょう。
正直安物でも何でもいいと思います。
- マイクロHDMIケーブル
- 有線マウス
- 有線キーボード(US配列がおすすめ)
また、Mini Pupper2はUSBポートが一つしかないので、キーボードとマウスを同時接続するにはハブを使うなどと言った工夫が必要です。
私はBluetooth接続をしました。
プログラミング知識ゼロの私が使った率直な感想
では、プログラミングが全くできない私目線でメリットとデメリットを紹介していきましょう。
Mini Pupper2のメリット
まずはメリットから
プログラミングの勉強には最適な可能性の塊
プログラミングができる人や、これから始めたいという方にはまさに最適なロボットなのではないでしょうか。
カメラやAI、音声認識も搭載されており、オプションでLiDARを追加することで空間認識も可能になります。
これだけ揃っていればできることは相当なものでしょう。
動きを伴って楽しく学べるので、アプリの作成などの画面上の開発よりも楽しめると私は感じました。
なんと言っても可愛いから学習が捗る
私がBoston Dynamics社のSpotが好きなのもあって、Mini Pupper2はかなり可愛いです。
変に本物の犬に寄せたりしないことで独特な愛嬌があります。
可愛さも相まってプログラミング学習のモチベーションも上がりそう。
自分でプログラミング可能なロボットとしてはリーズナブル
産業用ロボットと言えば非常に高額です。
とは言え民生品ロボットは自分でプログラミングはできない物が大半
そんな中、Mini Pupper2は自分でプログラミングできるロボットとしてはリーズナブルな部類に入るのではないでしょうか。
さらにマイコンだけでなくカメラやAI、マイクにスピーカーと機能は十分すぎるほど
10万円という価格自体は安くありませんが、価格以上の価値はあると感じます。
Mini Pupper2のデメリット
続いてデメリットや注意点を紹介していきます。
知識ゼロは何をしたらいいかすらわからない
まず、当たり前のように使われている用語が全くわからないのでそこから始まります。
私のようにプログラミングに触れずに生きてきた方は、基本機能以外は何から始めればいいのかわからないでしょう。
さらにネット上にも情報、とりわけ日本語の情報は非常に限られているので少々敷居は高め
プログラミングの学習など、しっかりと目的を持って買うのがおすすめです。
ラジコンとして買うのであれば高額すぎる
単にMini Pupper2をAI付きのラジコンで買うというのも無くはないですが、それだと高額です。
ラジコンは機能のほんの一部なので、プログラミングをやる予定が無いという方にとっては費用対効果は高くないでしょう。
知識ゼロだと問題があっても対処できない
知識ゼロだと怖いのが故障やエラーです。
わからないなりに頑張ってみようとコードなどをいじって動かなくなった場合はどうしたらいいかわかりません。
この辺りもネット上に情報が揃ってきたら間口が広がるので期待したいです。
バッテリー持ちが良くない
サーボモーターがかなりダイナミックに動くからか、バッテリー持ちは30分と非常に短いです。
お腹のスペースは結構空いているのでもう少し大きめのバッテリーだとさらに良かったですね。
電源点けっぱなしで色々試しているとすぐに気を失ってしまうのが難点です。
まとめ:プログラミングによる可能性に価値を感じる人は「買い」
おもちゃというよりは開発ツールのようなMini Pupper2
プログラミングの題材を探している人やプログラミングスキルを活かしたい人には相棒になるロボットだと思います。
私もネットの海をさまよいながらできることからトライしていこうと思います。
まずは「お座り」をさせたい。
Mini Pupper2が気になった方は是非詳しくチェックしてみてください。