Eマウントユーザーは持っていて間違いのない至高のレンズです。
半端ない描写性能にほぼ欠点の無いと噂の『SONY 35mm F1.4 GM』を購入。
35mmはとりあえず持っておくべき単焦点。
その中でもこのレンズは特におすすめできる最強レンズです。
使ってみて良かったところと悪かったところ、
作例を見ながら紹介していきたいと思います。
まとめると
- 描画性能はトップクラス
- 比較的小型軽量で持ち運びしやすい
- 美しく大きなボケ味
- フォーカスブリージングはかなりある
- 価格は高め
FE 35mm F1.4 GMってどんなレンズ?
SONY純正レンズの35mmでは『SEL35F14Z』『SEL35F18F』『SEL35F28Z』に続く4本目。
そして初のGMシリーズから出た35mmレンズです。
また、SONY製Eマウントレンズの中でF1.4は2番目に明るい数値です。
因みに一番はFE 50mm F1.2 GM 明るすぎですね。
パッケージ&セット内容
取り回しやすそうなナイロンのポーチも付属してきます。
便利そうですね。
外観を見ていきましょう
外装は強化プラスチック。
アルミに比べると見劣りしますが、チープさは一切ありません。
操作系は『フォーカスロックボタン』『フォーカス切り替えスイッチ』『絞りリング切り替えスイッチ』の3つ。
これだけあれば単焦点レンズは十分です。
持ち運びが辛くなってくる境目くらいのサイズ感ですね。
仕様
焦点距離(mm) | 35 |
レンズ構成(群-枚) | 10-14 |
開放絞り (F値) | 1.4 |
最小絞り (F値) | 16 |
絞り羽根 (枚) | 11枚 |
最短撮影距離 (m) | 0.27m(AF時) 0.25m(MF時) |
フィルター径 (mm) | 67 |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 76×96 |
質量 約 (g) | 524 |
最短撮影距離は思ったより短くありませんね。
もう少し近くまで寄れたらさらに良かったです。
レンズフィルターはVF-67MPAMを購入
フィルター径は67mm
私は純正を買いましたが、サードパーティでも問題ありません。
FE 35mm F1.4 GMの性能は?作例を見ていきましょう
では、作例を見ていきながら性能をご紹介いたします。
使用カメラはα7SⅢです。
※LRで色味だけ少し調節しています。
まとめると
- 解像度やボケ感、AFスピード等、どれをとってもGMにふさわしいレンズ
- 歪曲や収差は非常に少なく、特筆すべき悪い点が見当たらない
- この性能をこのサイズに押し込めたのは凄い
- フォーカスブリージングは無視できない大きさ
周辺までカリッカリに映る描写力はさすが。
スナップには最適ですね。
歪みもほとんどありません。
圧倒的ボケ感でポートレートもお手の物
ボケ感は美しいグラデーションのようで、非常に綺麗です。
めちゃくちゃ撮りやすい。
よく見るとかすかに糸巻型に歪んでいますが、ほぼ気にならないと言ってもよさそうです。
さっと撮るだけで滑らかなボケ感を演出してくれます。
玉ボケは開放だと周辺がレモン型になりますが、絞ると改善します。
開放だと周辺減光がほんの少し見られます。
個人的には全く問題無いレベル。
パープルフリンジもよく見ると少し見られますが、絞れば改善されるので大丈夫です。
フォーカスブリージングはかなりある
ブリージングは結構大きいです。
ズームしたのかな?
と思うくらい画角が変化します。
動画での使用は要注意ですね。
関連
フォーカスブリージング:ピント位置の移動に伴って画角が変化する現象。
他の35mmレンズとの比較
では、他のSONY製35mmレンズと仕様を見比べていきましょう。
同じ1.4mmのFE35mmF1.4ZAと比べるとほとんどの性能が上回っていることがわかりますね。
サイズに関しては長さが15mmも短くなっています。
すごい進化です。
他社の35mmとの比較
次は、他社の有名な35mmとも比べてみましょう。
SIGMAのレンズはデザイン・性能共に良しの素晴らしいレンズが多いです。
迷うならこの辺りなのではないでしょうか。
35mm F1.2 DG DN|Artはとても性能が良いと評判ですが、大きさと重さが半端ないです。重量は倍以上。
どうしてもF1.2の明るさが必要でない場合は選ぶ必要はなさそうです。
35mm F2 DG DN|Contemporaryはデザインや質感は非常にかっこよく明るさも暗くはないです。
F1.4まで必要でないのであれば、このレンズは非常におすすめです。
さらに200gと軽量。
【2022年8月追記】35mm F1.4 DG DN | Artとの比較
2021年に、シグマからもF1.4の35mmが発売されているので、こちらとも比較しておきましょう。
一番の競合だと思います。
【SONY】FE 35mm F1.4 GM | 【SIGMA】35mm F1.4 DG DN | Art | |
レンズ構成 | 10群-14枚 | 11群-15枚 |
開放絞り | 1.4 | 1.4 |
最小絞り | 16 | 16 |
最短撮影距離 | 0.27m(AF時) 0.25m(MF時) | 0.30m |
最大撮影倍率 | 0.23倍(AF時) 0.25m(MF時) | 0.18倍 |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
外観寸法 | 79×96 | 75.5×111.5 |
質量 | 524g | 640g |
価格 | ¥198,000 | ¥115,500 |
最短撮影距離や倍率、サイズや質量ではGMの方が優秀。
解像度に関してもGMレンズの方が高いというレビューをよく見かけます。
ですが、フォーカスブリージングに関してはGMよりも多少マシなようです。
とはいえ、目立つことに変わりはない模様。
GMレンズの方が高額なので、価格通りの性能差といったところでしょうか。
ただ、100g以上重いのはいただけないです。
予算の関係でGMを買わないのであれば35mm F2 DG DN|Contemporaryの方が良い選択肢のように思えますね。
【おまけ】Voigtlander NOKTON classic 35mm F1.4との比較
私はこのレンズの他に、フォクトレンダーの35mm classicも持っています。
全く異なる趣向の素晴らしいレンズですので、レビュー記事を是非ご覧ください。
【作例付きレビュー】最高にコンパクト。最高にクラシカルなレンズ『Voigtlander NOKTON classic 35mm F1.4』レビュー
続きを見る
『SONY 35mm F1.4 GM』を使ってみて感じた。良いところと悪いところ
最後に、使ってみて感じた良いところと悪いところをご紹介いたします。
良いところ
ココがおすすめ
- 画質に関しては文句なし。開放からガンガン使える。
- ポートレートや景色、物撮りまで何でも美しく撮れる
- AFは静粛で超高速
- 性能を考えるとかなり小型軽量
どんな状況でも明るく綺麗に撮れるのは素晴らしいの一言。
AFも高速なのでスナップからポートレート、どんな被写体でも完ぺきにこなしてくれます。
このブログの写真も8割以上がこのレンズで撮影しています。
とりあえずこれで撮れば間違いない、そんなレンズです。
悪いところ
ココがダメ
- フォーカスブリージングはかなり発生する。動画を撮る人は要注意
- 性能にしてはコンパクトですが、大きいことに変わりはない。
- 価格が高い
気になることと言えばフォーカスブリージング。
ズームレンズかな?と思うほど発生します。
動画メインで使う人は注意が必要ですね。
一方でSIGMA 35mm F1.2 DG DN | Artはブリージングが少ないようなので、どうしても気になる方はこちらも調べてみると良いかもしれません。
重量2倍ですが・・
関連
フォーカスブリージング:ピント位置の移動に伴って画角が変化する現象。
『最高クラスの描画力 SONY 35mm F1.4 GMレビュー&作例』まとめ
間違いなく、今後かなり長い期間第一線で活躍するレンズ。
気になる部分もほとんど無く完璧に非常に近いレンズだと感じました。
スナップ・景色・ポートレートのどれも高レベルな撮影ができるので、もし価格で迷っているのなら是非お勧めします。
改めて感じたのですが、やはり単焦点は良いですね。
このクオリティを見ると、ズームレンズの35mmは物足りなくなってしまいます。
35mmは標準ズームにほぼ必ず入る焦点距離ですが、別物としての購入も是非おすすめしたいです。
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